電通系の会社で女性社員にセクハラか 「隠れ残業」の報道に続いて

    「性的な質問をされたり、身体を触れられたりした」。

    大手広告代理店「電通」のグループ会社「電通アイソバー」に勤務する女性社員が、同僚の男性からセクハラを受けた、と主張している。労働組合によると、会社側は「懲戒処分した」と説明しているが、処分内容は非公表だという。

    この女性と、女性が加入する労働組合「ブラック企業ユニオン」は、BuzzFeed Newsに以下のように語った。

    「適切な懲戒処分をした」

    女性は2016年12月頃から、男性社員から性的な質問をされたり、身体を触れられたりしていた。また、打ち合わせの場やメールで、卑猥な会話をたびたび聞かされた。

    女性は、社内のハラスメント相談窓口に相談をした。しかし、被害事実が調査されないまま、一方的に相談を打ち切られた。

    女性は、2017年9月に労働組合「ブラック企業ユニオン」(以下、ユニオン)に加入して、会社側に対応を求めた。

    電通アイソバーは「男性にヒアリングをし、認定した事実関係に基づいて適切な懲戒処分を行った」とユニオンに説明したという。

    会社の責任は認めず

    ユニオンによると、電通アイソバーは処分の内容については女性とユニオンに明かさなかった。男性社員の行動がセクハラに該当するのかという質問にも「男性のプライバシー権の侵害」「男性の同意が得られなかった」を理由に回答を拒否したという。

    ユニオンは、引き続き処分内容の公表や、会社の謝罪を求めているが、会社は責任を認めていないという。

    電通アイソバー「回答は差し控える」

    BuzzFeed Newsが電通アイソバーにも取材を申し込んだところ、メールで以下のように返信があった。

    「弊社ではいかなるハラスメントに対しても厳しく対処しております。ご質問の件につきましては、プライバシーに関わりますので、回答は差し控えさせていただきます」

    電通アイソバーについては、電通が新入社員の自殺を受けて、労働環境の改善に取り組み始めた2017年秋以降も、複数の社員が自宅に仕事を持ち帰り「隠れ残業」を繰り返していたと、報じられている

    BuzzFeed JapanNews